じろログ

一端の金融機関でAI関連のお仕事をしつつ、社会人大学院生をやりつつ、音楽を嗜んでいるじろの記録

東京都立産業技術大学院大学(AIIT)に入学して約半年が経過しました

AIITに入学して約半年、早くも第2クオーター(Q)まで終わり、現在夏休みを満喫しているじろです。(大学院の授業がないだけで、仕事は普通にありますが…)

1Qが終わった段階でブログを更新しようと思っていたのですが、1Qが終わると間髪入れずに2Qが始まってしまい、落ち着いてブログを書く時間も取れないまま、気づいたら2Qまで終わっていました。

※ご参考:2021年度AIIT学年暦https://aiit.ac.jp/documents/jp/about/resource/r3_gakunenreki.pdf

夏休みに入って時間ができたので、今回は2Qまで終わった時点での感想とかを書いていきます。

授業

履修イメージ

感想の前に、AIITでの授業の履修イメージについてまずはまとめようと思います。

卒業までの履修イメージは以下の通りです。

1年次:講義・演習型科目(28単位)
2年次:PBL型科目(12単位)

AIITはクオーター制を採用しているので、1年次は7単位/Qのペースを目安に単位を取得する必要があります。1科目2単位なので、概ね3〜4科目/Qのペースで授業を履修していくことになります。なお、2年次にPBLと並行して講義・演習型科目を履修することも制度上は可能ですが、PBLが始まったらPBLに全振りしないと厳しいという声を先生方や先輩方から複数いただいたので、基本的には1年次で講義・演習型科目の28単位は取り切るのが良いかと思います。

4科目/Qが限界

履修イメージを踏まえて、私は1Qに4科目、2Qに4科目を履修しました。ちなみに、全て平日夜間に開講されている科目でした。クオーター制を採用しているため、各科目は週2回授業が行われます。また、平日夜間は2限分の授業が行われます。結果、週4日(4科目×週2回÷2限分)で平日夜間に大学院に通う生活となりました。

学修を進める上で感じたのは、普段の予習・復習やレポート作成、テスト対策などを考えると、履修は4科目/Qが限界だということでした。特に期末は死にます。4科目/Qでも期末時期は休日もひたすらレポート作成と期末テスト対策に追われていました。さらに私の場合は、会社での部署異動が2Qの期末前の時期と重なり、業務も多忙の中、4科目分のテスト勉強やレポート作成に追われる形になり、1科目諦めることも考えるレベルで大変でした。

同期の中には、5科目/Qも履修されていた方もいらっしゃいましたが、期末後に「やめておけばよかった…」と後悔している様子でしたので、多くても4科目/Q、できれば3科目/Qくらいがちょうど良いのではないかと思います。

それを見越してなのか、AIITには「AIIT単位バンク制度」という制度があります。入学前に科目等履修生として単位を取っておくと、入学後に卒業単位として参入できるだけでなく、別枠で入試を受けられたり入学後の学費面で優遇されたりする制度です。単位バンク制度のほか、2年分の学費で最長3年間まで在籍できる長期履修制度もあります。現在入学前で、入学後の忙しさに不安がある方は、科目等履修生として入学前に単位を取っておくか、長期履修制度を利用するのもいいかもしれません。

(4科目/Qが限界な件や単位バンク制度・長期履修制度の利用がおすすめな件は、同じコースの同期の方も記事に書いていたので、おそらく他の皆さんにも言えるかと思います)

xingye.hatenablog.com

各科目の感想

ここでは、履修した科目の一部について感想を簡単に書いていきます。

  • 情報セキュリティ関連:先生の話が面白い。難しい内容をわかりやすくユーモアたっぷりに話してくれるので、引き込まれた上にスッと理解できた。特に私のように金融機関のシステム領域で働く人が最低限知っておくべき内容を網羅的に理解することができたので、非常に満足度は高かった。既知の情報セキュリティ事故についてまとめる中間レポートの作成は大変だったが、授業で学んだ内容を活かしつつ業務で得た知識なども織り込んで作成したところ、高い評価を得られた。
  • ソフトウェア工学関連:ソフトウェア開発を効率的に行うための手法や技法などを網羅的に知ることができる科目だったが、未経験者の私にはやや難易度が高かった。レポートは期中に3回、うち2回はゴールデンウィーク近辺が締め切りだったため、ゴールデンウィークはひたすらレポートを書いていた。
  • プロジェクトマネジメント関連:1Qで理論を学び、2Qで開発プロジェクトのマネジメントを擬似体験できるシミュレータを使ったグループ演習を行った。先生が気さくで話しやすい。授業後の雑談にも付き合ってくださる。2Qのシミュレータ演習は、オンラインでの制約がある中、グループメンバーとの良好な関係を構築しつつ協力して進める必要があり(このプロセスもプロジェクトと見做せる)、シミュレータとグループワークとの二重でプロジェクトマネジメントを体感的に学ぶことができた。
  • エマージングテクノロジー関連:音楽プレーヤーやゲーム機、サブスク映像配信サービスなど、任意のテーマを設定した上で、過去からどのような技術的・文化的・社会的な変化などを経て現在のプロダクトやサービスに至ったのかをグループで分析する授業。グループメンバーは国籍も年齢も様々で、かつ非常に経験豊富だったので、学ぶことが多かった。

上記以外にも様々な領域の科目を履修しました。ちなみに成績についてですが、文系学部卒かつ会社の情報システム関連部署に着任して半年と、情報系のバックグラウンドがかなり少ない中で、どの科目もそこそこ真面目に取り組んだ結果、まぁまぁいい感じなのではという成績で2Qまで終えることができました。この調子で3Q以降も頑張ります。

 

生活

スケジュール

授業のある平日の大まかなスケジュールはこんな感じでした。

06:30-07:30 起床、身支度
07:30-18:00 仕事
18:00-18:30 夕食
18:30-20:00 大学院6限目(平日は6〜7限、土曜は1〜5限に授業があります。)
20:10-21:40 大学院7限目
21:40-23:00 授業の復習、翌日の授業の予習
23:00-24:00 寝る準備、就寝

新型コロナウイルス感染症が凄まじい勢いで広がっている関係で、大学院も仕事もリモートになりました。それにより、通勤・通学の時間を省くことができたのは非常にありがたかったです。

また、さらにありがたいことに、私が大学院で学ぶことに対して会社の理解を得ることができ、早めに仕事を始めて早めに仕事を終える運用を許していただけました。本当にありがたい。

結果、授業のある平日は睡眠か食事か仕事か大学院しか選択肢のない生活を送ることになりました。

意外といける

スケジュールを改めて書いてみて、あまりのストイックさ(当社比)に自分でも若干引きましたが、実際にやってみると意外といけます。大学院の授業内容が充実していて体感時間が短いからなのか、朝の時間を有効活用できているからなのか、単に私がタフだからなのかは不明です。

ちなみにAIITでは土曜日にも多くの授業が開講されていますが、私は週末には一切授業を履修せず、しっかり休みを取っていました。 メリハリ大事。

先述の通り、授業のある平日がパンパンなので、休日や授業のない平日の夜などの「暇な時間」のありがたみを知ることができました。

ちなみに完全に余談ですが、大学院に入学してから暇だと心配になる病(?)に冒されてしまったので、授業期間中の暇な時間を使って取りたかった資格を2つほど取得しました(笑)

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さらに余談ですが、AIITは他の大学と同じように2Qと3Qの間に約2ヶ月間の夏休みがあり、せっかく時間があることに加えて、会社でAI関連の企画の部署からAI関連の開発兼企画の部署に異動になったことを踏まえ、Pythonの理解を深めるべく、この夏休みは「Python3エンジニア認定データ分析試験」に挑戦します。夏休みが終わる9月末まで試験勉強をして、10月中に受験する予定です。新しいことへの挑戦になりますが、今後のキャリアにも活きると信じて、前向きに頑張ります。

(ちなみに、AIITにはPythonを学べる授業もちゃんとあります。ただ、今年度は2Q開講だったので、Python学びたい!と思った時にはすでに手遅れでした…)

最後に - 学ぶって楽しい!

つらつらと書いてきましたが、やはり新しいことを学ぶのは楽しいです。新たな知識がインプットされて、脳みそが活性化しているのを感じながら、まだまだ成長の伸び代があることを日々実感しています。気持ちえええええ!!

仕事と大学院の両立は大変なこともありますが、両立しているからこその「実務に活きる学び」を得られるのも、社会人大学院生の非常によいところだと感じているので、AIITだけでなく、社会人大学院生を目指す方の背中を押すことができたら幸いです。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。